いろいろと勉強したもの

置きっぱなしになっているノートのような勉強の記録

範疇性定理

範疇性定理を目指して(最終回) ~範疇性定理~

Baldwin と Lachlan は前回示した系3.7と3.8の逆,すなわち ”理論 が -安定で Vaught 対をもたなければ 任意の非可算な に対して -範疇的になる” という定理(Baldwin-Lachlan の定理)を示しました.ここから範疇性定理が簡単に示されるので,今回は Baldwi…

範疇性定理を目指して ~識別不能集合~

今回は,識別不能集合についてまとめました.最後に系3.7と3.8で紹介していることが重要になります.というのも, これらの系とその逆を示すことできれば,範疇性定理を示すことができる からです.やっとここまできたという感じがあります.

範疇性定理を目指して(寄り道) ~可算モデルを数える~

今回は二回目の寄り道です.いろいろな理論に対して,可算モデルの数を数えてみようと思います.可算言語上の完全な理論おいては可算モデルは高々 個しかありませんから,可算モデルがひとつしかないような理論や,可算個ある理論にはどんなものがあるだろう…

範疇性定理を目指して ~Vaughtの二基数定理~

ある理論 が -範疇的であるとは, 「濃度が である任意の二つのモデルが同型である」 ときにいい,目標である範疇性定理は当然この範疇性にかかわる定理です.さて,今回は逆に「範疇的でない理論」を考えようと思います.どのような理論は範疇的にならない…

範疇性定理を目指して(寄り道) ~飽和タイプと量化記号消去~

今回は飽和モデルの応用です.飽和モデルを利用することで,量化記号の消去の可否を調べることができます.そのことをみるのが目標です.この量化記号消去の応用例として,微分体の理論があるようですが,寄り道なのでそこまではまとめていません.また,代…

範疇性定理を目指して ~飽和モデル~

前回は,素モデルについて考えました.素モデルとは簡単にいってしまえば, 「任意のモデルに初等的に埋め込むことができるモデル」 ということになります.この意味で,素モデルとは「小さな」モデルということになるでしょう.では,逆に,「大きな」モデ…

範疇性定理を目指して ~均質モデルとω-安定性~

範疇性定理への第二歩目です.ここでは実現するタイプの少ない理論を考えます. まずは均質性を導入し,素モデルが同型を除いて一意に決まることを示します. 続いて今後重要となる -安定性を導入します.この -安定性をもつ理論というのが簡単にいってし…

範疇性定理を目指して ~素モデルと原子モデル~

範疇性定理を目指して少しずつ勉強をしていこうと思います. まずは素モデル,原子モデルを導入し可算言語上の無限モデルをもつ完全理論でその同値性を,さらには完全タイプのなす空間で孤立タイプが稠密になることも同値であることを示します.

タイプ・ライター その2

Advent Calendarの続きです.完全タイプのなす空間についてまとめました. 現在未完成の状態ですが,明日から仕事はじめということでいつ完成するかわからないため,とりあえず挙げておこうと思います. 追記:例として端点がない稠密な線形順序DLOを追加し…

タイプ・ライター その1

Advent Calendarも今日で折り返しとなりました. 今までに10以上の記事が載ってますが,他の参加者の方々の記事の内容がさっぱりわかりません. ということで,私は基本的なことを記事にしてみました. タイプについて,そもそもタイプとは?といったところ…