いろいろと勉強したもの

置きっぱなしになっているノートのような勉強の記録

Tennenbaumの定理を追う(最終回)  ~Tennenbaumの定理~

今回はこの定理を追おうと思ったきっかけからお話しさせていただければと思います.

算術の超準モデルというものを知ったとき,今までの自然数に対する見方が変わり,改めて数学の奥深さを感じました.
自然数という基本中の基本ともいうべきものの中に知らない世界があふれていることに興味を抱き,今に至ります.

そして現在は,算術の(可算な)超準モデルにはどのようなものがあるのだろうか.何か特徴があって,分類をすることはできるのだろうか,という疑問が契機となり勉強を進めています.

算術についての定理の中にTennenbaumの定理というものがあります.これは,算術の可算な超準モデルはどれも再帰的でないというものです.これにより,再帰性によって超準モデルを分類することはできないということになります.

超準モデルはその濃度以外特筆すべき性質をもつようなものはなく,どれも似たようなものなのだろうかとも思いますが,このテキストの中で { \displaystyle \Sigma_n}-再帰的飽和という考え方が出てきます.実は超準モデルは任意の { \displaystyle n} について { \displaystyle \Sigma_n}-再帰的飽和なのですが,再帰的飽和であるものもあればそうでないものもあり,再帰的飽和でない例をテキストの中で挙げています.

まだまだ奥深い自然数の世界をこれからも学んでいければと思います.