範疇性定理を目指して ~飽和モデル~
前回は,素モデルについて考えました.
素モデルとは簡単にいってしまえば,
「任意のモデルに初等的に埋め込むことができるモデル」
ということになります.
この意味で,素モデルとは「小さな」モデルということになるでしょう.
では,逆に,「大きな」モデルを考えたい.
そこで,今回のテーマ「飽和モデル」です.
飽和モデルを簡単にいうと,
実現するタイプが多いモデルということになるでしょう.
では,なぜこれが「大きな」モデルなのか.
じつは,飽和モデルは
「領域がそれ自身よりも小さなモデルを埋め込むことができるモデル」
なのです.このことを示すのがこの回の主な内容となります.
その中で,均質性や普遍性などといった考えも登場します.