いろいろと勉強したもの

置きっぱなしになっているノートのような勉強の記録

0と0の「最大」公約数について

とても久しぶりに更新しました。
最大公約数について、ふと思ったことからいろいろ考えてまとめたものです。
何年か前に話題になったっぽいですが、私はそのころは気にしてなかったので、何番煎じだよという内容かもしれません。ですがせっかくなので載せておこうと思います。

 

タイプの排除定理について

Mathematical Logic Advent Calendar 2020
13日の記事です.

モデル理論の大きな定理であるタイプの排除定理について考えました.
モデルを拡大する際にうまくタイプの排除をすることでほしい条件だけを追加したモデルをつくることができます.
一般の排除定理では可算個のタイプを排除することができるのですが,算術に限定すると非可算個でも排除することができるのです.
算術という具体的な理論で考えることで起こる面白さが気に入ったので記事にしました.

 

Tennenbaumの定理を追う(最終回)  ~Tennenbaumの定理~

今回はこの定理を追おうと思ったきっかけからお話しさせていただければと思います.

算術の超準モデルというものを知ったとき,今までの自然数に対する見方が変わり,改めて数学の奥深さを感じました.
自然数という基本中の基本ともいうべきものの中に知らない世界があふれていることに興味を抱き,今に至ります.

そして現在は,算術の(可算な)超準モデルにはどのようなものがあるのだろうか.何か特徴があって,分類をすることはできるのだろうか,という疑問が契機となり勉強を進めています.

算術についての定理の中にTennenbaumの定理というものがあります.これは,算術の可算な超準モデルはどれも再帰的でないというものです.これにより,再帰性によって超準モデルを分類することはできないということになります.

超準モデルはその濃度以外特筆すべき性質をもつようなものはなく,どれも似たようなものなのだろうかとも思いますが,このテキストの中で { \displaystyle \Sigma_n}-再帰的飽和という考え方が出てきます.実は超準モデルは任意の { \displaystyle n} について { \displaystyle \Sigma_n}-再帰的飽和なのですが,再帰的飽和であるものもあればそうでないものもあり,再帰的飽和でない例をテキストの中で挙げています.

まだまだ奥深い自然数の世界をこれからも学んでいければと思います.